Wordの数式ツールでブラベクトル,ケットベクトルを入力する方法
量子力学の式をWordで書く人間はあまりいないと思うが,私が少しつまづいた事があり,日本語の情報が見あたらなかったので備忘録がてら初めての記事とした.
Wordの数式ツール
Wordで数式を挿入すると「数式ツール デザイン」というタブが現れて,そこから記号やテンプレートの式を入力することができる.
数式を入力していくときは,このタブからお望みのものを探して選ぶか,直接 \ (or¥)に続くコマンドを打ち込んで変換することになる.
さて,ブラケット記法で量子力学の式を記述していると当たり前のようにブラベクトル,ケットベクトルを入力するタイミングがやってくる.しかし,かっこのテンプレート一覧を眺めてみてもお望みのものはない.
![f:id:CarpaccioDX:20200719224219p:plain f:id:CarpaccioDX:20200719224219p:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/C/CarpaccioDX/20200719/20200719224219.png)
![f:id:CarpaccioDX:20200719224233p:plain f:id:CarpaccioDX:20200719224233p:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/C/CarpaccioDX/20200719/20200719224233.png)
![f:id:CarpaccioDX:20200719224259p:plain f:id:CarpaccioDX:20200719224259p:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/C/CarpaccioDX/20200719/20200719224259.png)
そこで,コマンドを用いて単体のブラベクトル,ケットベクトルを入力する.
ブラベクトル,ケットベクトルを単体で入力する
まず数式を挿入したら,「\bra」と入力する.
ここでSpaceキー等を押すと記号に変換される.
次に,Shiftキー+「¥」で縦棒を入力する.
ここでもう一度スペースキーを押すと以下のように閉じたかっことなり,中身に合わせて変形してくれるようになる.
ケットベクトルも同様で,縦棒のあとに「\ket」と入力.
さらに,スペースキーを2度押すと閉じたかっこになる.
まとめ
記事にしてみれば当たり前の方法のような気がする.しかし,例えば単一かっこの後ろに縦棒を入力しても閉じたかっこにならないなど,初めて入力しようとした時に他のかっこに比べて圧倒的に方法が分かりづらい.願わくばテンプレートに加えてほしいものだ.
また,冒頭でWordで量子力学の式を書く人は少ないと思うと述べたが,数式ツールは他のMS Officeにも搭載されている.PowerPointを使って量子力学関連の発表する人となるともう少し増えるのではないだろうか.